シーソーモンスター
単行本
伊坂 幸太郎
2019年4月5日
中央公論新社
1,760円(税込)
小説・エッセイ
出会ってはいけない二人が出会ったとき、世界の均衡は崩れ、物語は暴走するーー 【時代をまたいで疾走する、エンターテインメント小説2篇! 】 我が家の嫁姑の争いは、米ソ冷戦よりも恐ろしい。 バブルに浮かれる昭和後期の日本。一見、どこにでもある平凡な家庭の北山家だったが、ある日、嫁は姑の過去に大きな疑念を抱くようになり……。 (「シーソーモンスター」) 突然、僕は巻き込まれてしまった。時空を越えた争いにーー。 舞台は2050年の日本。ある天才エンジニアが遺した手紙を握り締め、彼の旧友と配達人が、見えない敵の暴走を前に奮闘する! (「スピンモンスター」)
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みんなのレビュー (10)
(無題)
「海族」と「山族」が対立する歴史を、古代から未来までの日本を舞台に9組の作家が描く「螺旋プロジェクト」の1冊。 …ということを知らずに読んだ。嫁姑問題、って書いてある帯を見て面白そうだなと思って。 シーソーモンスター(昭和後期)とスピンモンスター(近未来)の2編。登場人物は一部被っている。 シーソーモンスターの序盤、ちょっと頼りない北山直人の語りから始まり、妻宮子と母セツの対立が描かれる。さすが伊坂さん、軽快な筆致で笑いどころも随所にあり期待が高まったところで宮子の過去が明かされる。なんと彼女は米ソ冷戦の裏で働いていた元スパイだった! ここで私のテンションがはねあがり、これは名作の予感!っと思った…思ったのだけども、「海族」と「山族」の対立というのがイマイチしっくりこなくて少し残念だった。 セツも元スパイで、病院の不正問題に巻き込まれた直人を2人で助けに行ったりするのだがセツが絶妙なタイミングで現れたり直人がなにも覚えていなかったり、うまくいきすぎて宮子のかっこよさが半減したというか。 「スピンモンスター」はさらにしっくりこなかった。水戸直政と檜山景虎、幼いころに自動車事故で家族全員を亡くした2人が「海」と「山」なのだが、最後檜山に水戸が拳銃で撃たれたのも「海と山の対立」で片付けられてモヤモヤが残ってしまった。いろいろ回収できてない気がする。「螺旋プロジェクト」の他の本を読まないとわからないのかな。
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永遠のテーマ
螺旋プロジェクトの内の一冊。 *シーソーモンスター バブル期の話。 宮子かっこいい!!嫁姑問題で女の人が主人公(メイン)の話は新鮮で最高! 「天秤は釣り合っていなくてはいけない。シーソーは沈んだり、浮かんだりを繰り返すべきで、どちらかが常に同じ位置にいることは望ましくない。」 *スピンモンスター 近未来の話 シーソーモンスターと繋がった瞬間が最高。 伊坂幸太郎の繋がる瞬間、ハッ!となって楽しい。 戦争、監視社会、折り合い、真実と嘘の境界。人間が生きている限り消えないテーマ。 「争いたくなる気持ちは分かる。だけど、争わないほうが好ましい」と心優しきマイマイは言うのだ。 「争いはなくならない。だけど、折り合いをつけて生きていくしかない。その実践。」 最後は衝撃だった。
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sai。m(_ _)m
ついつい引き込まれる
嫁姑問題も、伊坂幸太郎にかかったら、 とんでもなくありえねー話になってしまう。 でもついつい引き込まれて読み進めてしまう。 もうひとつの話も、なんだかんだよくわからんながらも、 ついつい引き込まれてしまう。 つまりただただ伊坂幸太郎のファン。
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