2020年の恋人たち

単行本

島本 理生

2020年11月24日

中央公論新社

1,760円(税込)

小説・エッセイ

ワインバーを営んでいた母が、突然の事故死。落ち着く間もなく、店を引き継ぐかどうか、前原葵は選択を迫られる。同棲しているのに会話がない恋人の港、母の店の常連客だった幸村、店を手伝ってもらうことになった松尾、試飲会で知り合った瀬名、そして……。楽しいときもあった。助けられたことも。だけどもう、いらない。めまぐるしく動く日常と関係性のなかで、葵が選んだものと選ばなかったものーー。直木賞受賞後長篇第一作。

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Readeeユーザー

2021年8月

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3.8 2021年08月29日

葵もてまくり(笑)!一日で読了

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2021年08月14日

うーーーーん もしかして、ナラタージュもこういう感じで主人公にイラつくタイプの物語だったんだろうか、、もしかして今読んだらそんな感動しないのかな。恋愛の心の動きを丁寧に描く、とか、繊細な文章、とか、当時は物珍しかったけど、女性作家の恋愛小説ってジャンルがしっかり存在しているって今は理解できちゃってるからな。 島本さんの文章はやっぱり綺麗なんだけども、どうもこの本は主人公が「自分では自分のことを強いと思ってるしなぜか周りもそう評価してくれているけれど、根っこはぐらぐらですぐ男に頼ろうとする」女にしかみえなくて嫌だった。でも面白くなかったとかではないんだよな。立場の違う嫌いな人物の動向をも気になると思わせるような文章の力がある。 ただ、そういう、「勘違いしてる女」を作者が狙って書いているならいいんだけれど、そうじゃないかもしれないなという感じもあって。「芯の強い女」として主人公前原をもし描こうとしているなら、作家と根本的なところで私の意見が合わない可能性があるな……と。そうだったらいやだなあ、、、 孤独ですよーー私可哀想ですよーーでも一人で生きていけるんですよーーと周りにアピールした結果男の憐憫を誘っているようにみえる、のは私だけなのだろうか。気になる。ゆいの意見ききたいけど薦めたら怒るだろうな〜 昔、島本さんと千早さん似てるなって思ったことあったけど、結構違うよな。千早さんもフェミニズム臭けっこうするときもあるけど、「強い女」の方向性が決定的に違うと思う

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つばちゃんねる

30代-40代への憧れが生まれる一冊

starstarstarstarstar 5.0 2021年03月21日

いくつになっても新しい自分の発見はあるんだろうな。 そんなに簡単な自分じゃないから。 余裕が出てくる年代の 仕事、恋愛、人生感 登場人物それぞれの生い立ち、価値観、生き方が伝わってくるように描かれている。 喪失からの挑戦、悩み、いらだち、発見、希望。 そしてふと感じる季節の移ろい。 葵の自立への執着が自分と重なったのもあり余計に入り込んでしまったのかもしれない。 作中にあった「独特な湿度」という表現。 温度ではなく湿度。 生きる力よりも人生経験と若さの滲む表現 恋愛経験をいくら重ねても、相手の気持ちを図りながら手が触れる時は緊張する。

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