狙われた楽園
単行本
ジョン・グリシャム / 星野 真理
2021年9月21日
中央公論新社
1,980円(税込)
小説・エッセイ
世間を騒がせたフィッツジェラルドの直筆原稿盗難事件から数年後、カミーノ・アイランドの名物書店店主ブルース・ケーブルは相も変わらず精力的に店を切り盛りしている。あのときブルースを追い詰めたマーサーは新作小説を発表。夏のブック・ツアーの締めくくりに「ベイ・ブックス」を訪れる予定だ。そんなとき、巨大ハリケーンの接近で全島民に避難命令が出され、暴風の中で遺体となった島在住の作家が発見された。地元警察の動きは鈍く、友人の死に不審を抱くブルースと書店の夏期アルバイトのニックは独自に捜査に乗り出すー。
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みんなのレビュー (2)
(無題)
フィッジェラルドの生原稿が盗まれた顛末を描いた前作は村上春樹さん翻訳ということもあってかなり注目されたように思う。自分もかなり楽しませてもらったのだが早くも第二作が出たので手に取ってみた。今回は訳者も変わってがっかりしたという声がAmazonのレビューにちらほらあるみたいだけど自分は全然気にならなかったかな。前作で重要な役目を果たしたフロリダの独立系書店主…本土と一本の橋で繋がった島で営業している…が本作でも活躍する。前作ではかなり微妙な登場の仕方をしたのだけれど結果として余りにも魅力的な人物になってしまったので作者も主人公にせざるを得なくなったのでは…と推測しているのだけど果たしてどうだろう。本作品では主人公が書店を営む島をハリケーンが直撃しその最中に島に住む作家の一人が殺害されてしまう。発見者となった主人公はその真相を暴こうとするのだが、という話。リゾートを舞台にした小粋なミステリのはずが事件のバックグラウンドが重たすぎて少しバランスが悪い気がしたがそれでもまだかなり魅力的な作品。シリーズ次作が出たらやはり必ず読んでしまうだろう。面白かった。
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ケムケム
カミーノシリーズ第2弾
ハリーケーンが島を襲った夜、主人公の友人が殺された。彼は作家で、最新作の原稿を書き上げたばかりだった。 前作も物語がどんどん広がり、綺麗に収束していく。読み応えがあった。主人公の書店で働いていうニックが、もしかするとこの後のシリーズでも活躍するのかもという予感を持たせる。 次の作品を早く読みたい。
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