蛸足ノート

ヒグチユウコの名前が2か所で出てきた。少し前の11月22日に読了した吉田修一の『アンジュと頭獅王』はヒグチユウコによる表紙の絵に惹かれて図書館で借りたので、その直後にヒグチユウコの名前が出てきて何という偶然だろうと思って調べてみると、過去に読んだ穂村弘の本の装画をヒグチユウコが担当していた。だからか、と思った。『蛸足ノート』は予約が入っていて返却しなければならないので急いで『蛸足ノート』を読了して図書館に行った(『蛸足ノート』は隣市の図書館に返却したのだが、その前に市内の図書館にも返却や延長をしに行った)。市内の図書館で借りた本の１冊が表紙の装画とタイトルに魅力を感じて借りたいと思っていた西尾維新の『鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説』なのだが、ついさっき、この本の装画もヒグチユウコだと奥付を見て知った。ヒグチユウコに関する偶然が続いている。 穂村弘の読者は、多くの人が１冊ずつ読んでいるという形ではなく、10人が10冊ずつ読んでいるという、読者は少ないが、その読者が穂村弘の本をたくさん読んでいるというパターンだという。私も穂村弘の本をけっこう読んでいる。 私は本を読んでいて、滅多に笑うことはないが、穂村弘の本は吹き出すように笑ってしまうことがよくある。『蛸足ノート』も何か所かそういったことがあった。医者に運動をすすめられ、公園で縄跳びをしていたら少年が寄ってきて、変なおじさんが縄跳びしてるというようなことを言ってきた時、「おはいんなさい」という返しを思いついたが言えなかったというエピソードも、「おはいんなさい」を読んだ時、吹き出すような感じで笑ってしまった。

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