子ども観の近代
『赤い鳥』と「童心」の理想
中公新書
河原和枝
1998年2月28日
中央公論新社
748円(税込)
小説・エッセイ / 新書
子どもを無垢な存在と見なすロマン主義的な子ども観は、日本では明治末に興り、大正中期の『赤い鳥』を中心にした「童話・童謡」運動で確立した。このイメージは、基本的には現在までも引き継がれているといえる。本書は、巌谷小波にはじまり、鈴木三重吉を経て多くの文壇作家たちが筆を染めた児童文学を素材として、近代特有の子どもに関する新しい「知」が、どのように生まれ、どのように普及していったかを辿る試みである。
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