プロテスタンティズム
宗教改革から現代政治まで
中公新書
深井智朗
2017年3月31日
中央公論新社
880円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
1517年に神聖ローマ帝国での修道士マルティン・ルターによる討論の呼びかけは、キリスト教の権威を大きく揺るがした。その後、聖書の解釈を最重要視する思想潮流はプロテスタンティズムと呼ばれ、ナショナリズム、保守主義、リベラリズムなど多面的な顔を持つにいたった。世界に広まる中で、政治や文化にも強い影響を及ぼしているプロテスタンティズムについて歴史的背景とともに解説し、その内実を明らかにする。
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toruo
(無題)
現在の西欧中心の世界の成立に大きく関与しているはずなのにプロテスタンティズムについてちゃんとわかっていなかった反省があって…かと言ってマックス・ヴェーバーなんか読んでもちんぷんかんぷんだろうし…と思っていたら図書館にこの本があったので。自分の従来の理解では金儲けに走ったカトリックに対してルターが立ち上がりプロテスタントという宗派ができてプロテスタントが盛んな国では資本主義も盛んになった、という大雑把なものでこれがかなり間違っていることに気付かされた。つまりルターやスイスのカルヴァンが目指したのはあくまでカトリックの改革であって宗派を作ることではなかった、そしてこれらは言わば古プロテスタンティズムであって更に新プロテスタンティズムがあると。識字率の悪い時代はとにかく教会の言うことに従っていれば天国にいける、という素朴な信仰が殆どであり悪名高い免罪符などの原因になったわけだが識字率の向上と印刷技術の発達によってプロテスタンティズムの聖書に帰れ、という運動の結果、解釈の相違によって様々な流派が誕生した。その中でも「予め救われる人間は神によって定められていて経済的に成功した人間は神に祝福されているのだから成功をめざすべき」という考えの一派が~つまりプロテスタンティズム全部ではない~資本主義の発展に寄与したという説明は特に腑に落ちた。西欧がなぜいまのようになったのか、について非常に分かりやすく説明されていてものすごく面白かった。カトリックの高校とプロテスタントの大学出てるのに今更で恥ずかしいけれども…。
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