英語コンプレックス粉砕宣言

中公新書ラクレ 678

鳥飼 玖美子 / 齋藤 孝

2020年2月7日

中央公論新社

924円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

日本人がなかなか払拭することのできない英語コンプレックス。中学・高校の六年間学んでも話せるようにならない絶望が、外国人と軽妙なパーティートークをできない焦りが、過剰な「ペラペラ幻想」を生んでいる。英語教育の現場をよく知る二人が、コンプレックスから自由になるための教育法・学習法を語り合う。大学生、社会人向けに、英語の雑談でコミュニケーションを取るための具体的な方策も伝授する。

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マツモトユリ

こんな英語教育なら受けてみたい

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3.5 2022年09月12日

NHKの英会話でおなじみの鳥飼玖美子さんが、民間のスピーキングテストを入試に取り入れることに反対されていると知り、2冊続けて著書を読みました。 最初に読んだ『英語教育の危機』(ちくま新書 2018)は、鳥飼さんの危機感が溢れ出ていて、この先日本の英語教育はどうなるのか…と暗澹たる気持ちになりました。 しかし、2冊目の本書は、趣がずいぶんと違いました。齋藤孝氏との対談ということもあり読みやすく、英語がペラペラ喋れないコンプレックスがあるなら、まずきちんと発音できるようにするところから始めましょう!と、何だか思ってもみないところからボールが飛んできたけど、なかなかいいヒットが打てた!みたいな楽観的な雰囲気にあふれています。 英語が国際的に共通の言語となっているからと言って、いわゆるネイティブと同じように発音できるようになる必要はないとキッパリ。しかし、カギになる発音を身に付けることで、聞き取りもできるようになるというという話に納得です。 日本の英語教育への批判として、そもそも日本語で論理的に考え、自分の意見を持ってコミュニケーションできないのでは意味がないという意見があります。私もそれに賛成なのですが、それだけでは今後の英語教育をどうすればいいか行き詰まってしまいます。 文法中心ではダメ、やれリスニングだ、スピーキングだと何十年やってきても、英語を話せるようにならないのはなぜか。入試を気まぐれに変えるのではなく、今こそ何のために英語という外国語を学ぶのかをしっかり考え、学習指導要領を見直す必要があることがよくわかりました。

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