膨張GAFAとの闘い

デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

中公新書ラクレ 732

若江 雅子

2021年6月9日

中央公論新社

990円(税込)

パソコン・システム開発 / 新書

GAFAの力の源泉は、私たちから集めたデータだ。彼らはSNS事業者としての「表」の顔で集めたデータを、「裏」の広告事業で活用して巨利を得ているのだ。日本はデータの利活用派と保護派の対立で膠着し、海外では何年も前から問題視されていた事案が放置され、一流企業から中央省庁まで貴重なデータを彼らに無償で提供してきた。  彼らの急速な進化に国内法が追いつかない。ヤフーや楽天に及ぶ規制も、海外プラットフォーマーは対象外。彼らはこの「一国二制度」の「グレーゾーン」をどんどん突き進む。こうした攻勢に、日本は長く無策だった。彼らに巨利に見合う税金を徴収できず、法を適切に執行してこなかった。GAFAは日本政府の求めに対し、顔さえ出さない。なめられていた。  それでも、霞が関は遅まきながら動き始めた。法・産・学の先駆者たちを知恵袋に、経産省、総務省、公取委がデータ時代の公正なルール形成に取り組む。  この戦いは始まったばかりだ。先進各国の現代的なプライバシー規制で揉まれた彼らは、この問題を放置した日本でいっそう影響力を高めている。今やGAFAは国家に変わる「統治者」とも「ウォールドガーデン」とも呼ばれている。 このゲームのルールは何か? 最前線で取材し続ける記者がデータプライバシーに無頓着な日本へ警鐘を鳴らす。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(0

--

読みたい

1

未読

0

読書中

1

既読

2

未指定

13

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー (1)

Readeeユーザー

Twitterにてレビュー記載

-- 2021年09月14日

https://twitter.com/tkmshimada/status/1411319975759859726

全部を表示
Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください