北方から来た交易民
絹と毛皮とサンタン人
NHKブックス
佐々木史郎
1996年6月30日
日本放送出版協会
1,174円(税込)
ビジネス・経済・就職
18世紀から19世紀にかけて、アムール川下流域と樺太で、サンタン人をはじめとするこの地の先住民族たちが、中国や日本を相手として絹と毛皮を中心にした交易活動を行っていた。彼らは大国に搾取されるどころか、文明人の二大商品への欲望を逆手にとり、したたかに生きていたが、交易の終焉とともに歴史の舞台から姿を消していく。本書は、日本あるいは中国の辺境史の一つとして描くのではなく、サンタン人自身を歴史の主人公として捉え、従来「原始民族」「自然民族」というレッテルのみを貼られてきた彼らの活動のダイナミズムを、歴史の流れのなかから掘り起こす。
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