明智光秀

牢人医師はなぜ謀反人となったか

NHK出版新書 608

早島 大祐

2019年11月11日

NHK出版

880円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

「謎多き素顔」に気鋭の中世史家が迫る! 文武兼ね備えたエリート武将は、いかに本能寺の変へと追い詰められていったのか。牢人医師としての出発点から、延暦寺焼き討ちで見せる冷酷さ、織田家中における異例のスピード出世、武官としての比類なき実力まで。近年急速に進む光秀研究の成果を踏まえ、謎多き素顔に英雄史観・陰謀論を排し、実証的に迫る。気鋭の中世史家による、渾身の一作! まえがき 序章 新時代の子供たち  医師・明智光秀/無年号文書の謎  明智光秀と施薬院全宗/武士と医学  光秀の医学知識/医者たちとの交流  一六世紀という医学の転換点/民間医の台頭  医学と宗教の分離/新しい「天下」  動き出した時代 第一部 明智光秀の原点 第一章 足利義昭の足軽衆となる  史料が語る明智光秀の生涯/更新された史料初見  「西部戦線異常アリ」/足利義昭「足軽衆」の構成  一乗谷=牢人たちの巣窟 第二章 称念寺門前の牢人医師  明智十兵衛尉という牢人/牢人の生計手段 第三章 行政官として頭角を現す  足利・織田連合軍の構成/光秀の生年  大和国進軍/主君を呼び捨てる軍団  物見遊山の後始末 /最初に獲得した所領 第四章 延暦寺焼き討ちと坂本城  宇佐山城主・光秀/延暦寺焼き討ち  撫で斬りの男/愛宕権現への信仰心  押領を進める光秀/義昭からの叱責  坂本築城と出世 第二部 文官から武官へ 第五章 織田家中における活躍  連立政権の解体/義昭の再蜂起  朝倉・浅井の滅亡/京都代官の兼任  激務に奔走する/京都代官の実態  信長の道路政策/荘園制終焉への「道」  伊勢家の悲運 第六章 信長の推挙で惟任日向守へ  長篠の合戦/勝因は何か  丹波攻めの開始 第七章 丹波攻めでの挫折  統治が難しい丹波国/波多野秀治の裏切り  光秀の病休と亀山城築城/とまらない織田軍 第八章 興福寺僧が見た光秀  混乱の大和国支配/荒廃する朝廷政治  「戒和上昔今禄」/織田信忠の大和国平定  御乳人、御妻木殿、信長ルート  取次として活躍する女性たち  動き出した裁判/後手に回る興福寺  御妻木殿からの情報/迅速に下された判決  信長の裁判方針/「尊氏御判御直書等」  光秀の家格/回復した自信と信頼  光秀の口吻/織田政権の実態 第三部 謀反人への道 第九章 丹波制圧で期待に応える  荒木村重の乱/『信長公記』に見る八上城攻め  水も漏らさぬ攻城戦/戦国SNSの活用 第十章 領国統治レースの実態  飛躍の年/丹波の統治  人材争奪戦/指出と軍法  陣夫規定を考える  重い夫役負担の実態  反発する民衆/光秀軍法の位置づけ  信長からの指示/領国統治レース 第十一章 本能寺の変へ  御妻木殿の死/家中法度の背景  不十分な行政組織/多忙を極める光秀  信長の一族優遇策/本能寺の変  人心掌握の誤算/天王山の戦い  それぞれの道 終章 明智光秀と豊臣秀吉  天下を取りこぼした人物  再び直面した身分の壁  指出の光秀・検地の秀吉 あとがき 参考文献 関連年表

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