ミヒャエル・エンデ『モモ』 2020年8月

100分 de 名著

河合 俊雄

2020年7月22日

NHK出版

576円(税込)

ひとりの少女があなたに教えてくれること ある日、街はずれの円形劇場跡に住み着いた少女モモ。彼女には、人びとの話に耳を傾けるだけで、彼らに自信を取り戻させる不思議な力があった。そこに現れたのが「灰色の男たち」。彼らは街のみなに時間の節約をもちかけ、浮いた時間を奪いとる「時間どろぼう」だった! 1973年の出版以来、世界中で翻訳された『モモ』は児童文学の傑作と名高い。しかしこの作品がもつ真価は、せわしない日常を生きる大人にこそ向けられている。時間の価値とは? 豊かな生とは? そして死とは? さまざまなメッセージに満ちた物語の神髄を、臨床心理学の立場から鮮やかに読みとく。

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Readeeユーザー

児童書だけど、問われていることは大人こそ読んで立ち止まるべきかも

starstarstarstar 4.0 2024年10月11日

「モモ」は時間に追われている現代人こそ読んだほうがいい本のようだ。時間感覚が昔に比べ、何もかもが非常にスピーディーで、常に時間に追われ、ゆったりとした豊かな時間を忘れている現代人。それは今を生きている、と言えるのか?将来が不安で、将来のために今を生きている現代人は、今現時点で幸せを感じられているのか?何のために生きているのか?今、生きていることを感じないのだったら、いつ生きていることを感じるのか?そんなことを問うている本のような気がした。

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