黒い瞳のブロンド

Hayakawa pocket mystery books

ベンジャミン・ブラック / 小鷹信光

2014年10月10日

早川書房

2,090円(税込)

小説・エッセイ / 新書

私立探偵フィリップ・マーロウのオフィスを一人の優美な女が訪れた。その名はクレア。髪はブロンドだが、瞳は黒色という珍しい取り合わせだ。香水会社を営む裕福な一族の出だという彼女は、突然姿を消したかつての愛人を探して欲しいと依頼する。マーロウは、なぜ自分にと訝りながらも、この美しい女の依頼を受けて調査を始めた。それが忘れがたい過去と再び向きあう契機になるとは知らず…。英文学最高峰のブッカー賞受賞作家ジョン・バンヴィルが別名義で挑んだ、チャンドラー『ロング・グッドバイ』の公認続篇!

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

イギリスのブッカー賞受賞作家があのチャンドラーの名作「長いお別れ」(村上春樹訳の影響で『ロング・グッドバイ』のほうがメジャーだけど自分はこっちのタイトルの方が馴染みがある)の続編として書いた作品。 続編としてはスペンサーシリーズのパーカーも書いてて自分も読んだけど正直こっちのほうが良くできてる。 前も書いたかもだけど、チャンドラーといえばハードボイルド作家ではあるがけっしてミステリ作家では無い。その作品はミステリとしてはかなり出来が悪いし、「かわいい女」なんかはストーリーそのものが破綻している^^; ハードボイルドとしてあくまでマーロウの生き様を書いたものであってそこを楽しめるかどうかがチャンドラーにはまるかどうかになる、という具合なのであの世界観をいかに描写できるか、がポイントで読み手としてはそこが上手くいってるか心配であったのだけど...これはよくできてる。 「長いお別れ」のストレートな続編になっていないところも上手く、ミステリとしてもきちんと成立してるところが上手い。

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