ヒプノスの回廊
ハヤカワ文庫JA グイン・サーガ外伝 22
栗本 薫
2011年2月4日
早川書房
638円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
百巻達成一周年記念限定パンドラ・ボックスに収録された表題作、限定アニメDVDに収録された「前夜」、それぞれ『ハンドブック1・2・3』掲載の「悪魔大祭」「クリスタル・パレス殺人事件」「アレナ通り十番地の精霊」、そして、グイン・サーガ執筆の重要な契機となった「氷惑星の戦士」。作品集未収録作品全六篇を集成し、同シリーズの多様さを一望する、これが、オリジナル・グイン・サーガ最後の巻です。
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(無題)
最晩年の作と最初期の作とが一つ所に集められているというだけでも実に異色。まさしく最終巻と呼ぶにふさわしいといえるかもしれない。死の3ヶ月前に書き上げられたという「前夜」は本当に命の灯火が消えるその只中で書かれたかのような感。そして表題にもある「ヒプノスの回廊」は、ルードの森に突如記憶を失って現れるまでのグインの前半生を語り、まさにこの長大な物語の「前夜」そのものとなっている。 最晩年の作が文体的には平仮名ばかりで拙い印象を与えるのに対し、再初期のものはかなり工夫を凝らしているようで同じ作家でありながら、最初と最後であまりにも対照的なのが興味深い。 何となくこの作家とは十代からの長い付き合いなので、外伝で読んでないものもあるけれど、最終巻はさすがに読まねばなるまいという義務感に駆られて読みました。ファンなら読んだほうがいいかもしれない。
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(無題)
最晩年の作と最初期の作とが一つ所に集められているというだけでも実に異色。まさしく最終巻と呼ぶにふさわしいといえるかもしれない。死の3ヶ月前に書き上げられたという「前夜」は本当に命の灯火が消えるその只中で書かれたかのような感。そして表題にもある「ヒプノスの回廊」は、ルードの森に突如記憶を失って現れるまでのグインの前半生を語り、まさにこの長大な物語の「前夜」そのものとなっている。 最晩年の作が文体的には平仮名ばかりで拙い印象を与えるのに対し、再初期のものはかなり工夫を凝らしているようで同じ作家でありながら、最初と最後であまりにも対照的なのが興味深い。 何となくこの作家とは十代からの長い付き合いなので、外伝で読んでないものもあるけれど、最終巻はさすがに読まねばなるまいという義務感に駆られて読みました。ファンなら読んだほうがいいかもしれない。
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