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独者
(無題)
一九五九年の作。八七分署シリーズの九作目。 読んでいて楽しかった。 シリーズの主人公格であるスティーヴ・キャレラの妹の結婚式の丸一日を描く。関係ない事件ではなくその結婚を巡って様々な騒動が巻き起こる。 キャレラの両親や妹は、これまでの作品に出たことあったかな? このシリーズ読むの久しぶりで、だいぶ間が空いている。 あと、コットン・ホースの現恋人も以前に登場した人だろうか? 終わり方からすれば、今後も出てきそうな感じだが。 文の緩急が気持ちよく、誘われるように最後まで読んでしまう上、フレームがあくまでもエンターテイメント小説なのでスキッとした読後感を残す。 結婚しようとするキャレラの妹が、初夜に何が起こるか判らなくて怖いとキャレラに相談する場面が印象深くて、一九六〇年前後のアメリカでもまだそんな牧歌的だったのかと驚く。
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