刑事失格

ハヤカワ・ミステリ文庫

ジョン・マクマホン / 恒川 正志

2021年1月7日

早川書房

1,210円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

人種差別主義者と黒人少年が殺害された。心に傷を負った刑事、マーシュは二つの事件を追うことに。二転三転する捜査の行方はーー?

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

もともとは洋物ミステリ好きでそういうのばかり読んでいたのに最近ご無沙汰してるなということでちょっと手に取ってみた作品。かって「何も見逃さない男」とマスコミに讃えられたこともある刑事が主人公。不幸な事故で妻子を失ったことから酒浸りの日々を送っている時にたまたま知り合ったストリッパーから暴力を振るうボーイフレンドを懲らしめてほしいと頼まれ一発かますのだが翌日呼び出された殺人事件の被害者がその男。自分が殺したのかはたまた…と悩む主人公。同時に明らかにリンチ殺人と見られる事件が発生し、一方で自分が殺人に関与したのではと悩みつつもう一方で凄惨なリンチ殺人にも挑む羽目になる、という物語。殺されていた男がネオナチ、ランチ殺人の犠牲者が黒人、という設定で舞台が南部ということでいまどき感もあるのだけど…なんというか諸々残念なところが散見されて。まず酒びたりの設定が甘い。殺人現場にきちんと出動してちゃんと前夜に自分が殴った男と認識するとこからして不自然なのだけど二つ目の事件捜査の途中で家中の酒を唐突に捨てたり。そんな簡単なもんじゃないと思うしそんなに簡単にやめられるのなら単に自己憐憫に浸ってただけのようにも見える。ランチ殺人の方もカルト感が中途半端というか…ということで悪いところばっかり書いたけどこれがデビュー作ということで設定は悪くないし魅力的な登場人物も書けているので次に期待、という感じがしています。

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