
血液魚雷
ハヤカワSFシリ-ズ
町井登志夫
2005年9月30日
早川書房
1,650円(税込)
小説・エッセイ
放射線科医・石原祥子のもとに搬送されてきた心筋梗塞の患者は、かつての恋人・羽根田医師の妻、緑だった。だが、冠動脈に詰まった血栓の除去手術中、透視画像に映り込んだのは、血流に逆行して移動する不気味な影。羽根田医師の強硬な主張により、その正体を解明すべく試験稼働中の“アシモフ”が投入されることになった。それは、挿入したカテーテルからナノ単位のビームを照射し、血管内をリアルタイムに撮影する世界初の装置だった。“アシモフ”のゴーグルを装着し、血管内世界を体感していく祥子。やがて彼女の眼前に現われたのは、ミサイルのごとき形状とプロペラのような鞭毛を備えた謎の物体であった…人体という異世界を舞台に、極小存在と人類との息詰まる攻防戦を描いた、現代版『ミクロの決死圏』。
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