トッカン the 3rd おばけなんてないさ

高殿円

2012年6月30日

早川書房

1,760円(税込)

小説・エッセイ

鏡とぐー子は滞納の謎を追って鏡の地元でもある栃木へ出張する。そこでは…鏡のプライベートも明かされる前代未聞の税務署エンターテインメント第三弾。

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(無題)

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3.7 2018年01月28日

またまた読んでしまいました。トッカンthe 3rd。今回はどういうわけか栃木県が舞台になります。言わずと知れた主人公京橋中央税務署の国税徴収官・鈴宮深樹は、特別国税徴収官である鏡を補佐する立場にある通称「トッカン付き」であります。鏡や滞納者に対して言葉を返せずに「ぐっ」と詰まることから「ぐー子」とのあだ名がつけられています。 ところで、事業所の登記が管区内にあれば事業実態が遠方でも管区税務署の仕事となるんですね。ということは、栃木県で運送業を営む会社の登記が晴海だと、京橋中央税務署が状況を調べ、場合によっては差し押さえに赴かねばならないことになるわけです。それで舞台が栃木ということになるわけです。 上司である鏡とのコンビも2年目となり、ぐー子もだいぶ徴収官として成長してきた今日この頃ですが、そんなぐー子に鏡の指示は、霊感商法の徴収でした。400万もの滞納があるうえ、代表の原ぜん子は目下行方不明中です。銀座にある事務所にも自宅にもいません。地道な情報収集を続けるぐー子でしたが、栃木への出張を命じられます。栃木にある廃業寸前の運送会社が、税金を滞納したまま別の仕事をしており、それを申告していないという情報提供があったのです。 そこで登場するのは、鏡の同級生であり、元力士の記者・綿貫、そして読者モデルのごとき美女、鏡の元妻である森華子です。ぐー子は霊感商法と運送会社の案件、加えて東京で対応中だった酒屋の案件を抱えつつ、鏡の過去にも少しずつ触れることになります。例によって例のごとくドタバタが展開されますが、少しばかりしんみりさせられます。

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