四季彩のサロメまたは背徳の省察

森晶麿

2015年4月30日

早川書房

1,760円(税込)

小説・エッセイ

私立扇央高校朗読部の主・華影忍。“歩く女百科全書”を自称する彼は、新入部員の後輩、通称「カラス」から、春休みに一目惚れした女子生徒を探してほしいと頼まれる。だがカラスが探していたのは「存在するはずのない」少女だった…。カラスの仄かな恋心は、嫉妬が引き起こした残酷な夏の事件、軽薄さが全てを崩壊させた秋の事件を経て、次第に忍と彼の婚約者の歪な関係へと繋がっていくー。青い春の只中で、今は亡きサロメの幻影に囚われた美しき男子高校生の一年を描く。

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