ちいさな国で

ガエル・ファイユ / 加藤 かおり

2017年6月8日

早川書房

2,090円(税込)

小説・エッセイ

さまざまな民族が暮らすアフリカのちいさな国、ブルンジ。仲間たちとマンゴーをくすねたり、家族でドライブしたり、少年ガブリエルは幸せな日々を送っていた。しかし、大統領の暗殺をきっかけに内戦が勃発。親戚や知り合いが次々と消息を絶ち、平穏な生活は音を立てて崩れていく…フランスで活躍するラッパーが、自らの生い立ちをもとに綴った感動作。高校生が選ぶゴンクール賞受賞!

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

フランスのラッパーが書いた自伝的小説、らしい。主人公は作者と同じくフランス人の父親とルワンダ難民の母を持つブルンジ産まれの少年。ブルンジはルワンダの隣にある小国で虐殺でお馴染みのルワンダと同じく元はドイツの植民地でベルギー領を経て独立したフツ族とツチ族が主に暮らす国、らしい。最近もルワンダで二民族の争いから虐殺が起こったけども作者の子供時代にうも同じようなことがあったらしく平和で楽しく暮らしていた子供時代が初めての選挙の結果起きたクーデターで破壊されていくさまが描かれている。いつのまにか人々の間で憎しみあいが生まれ親しい人がいなくなったり暴力の犠牲になっていく様が淡々と綴られていて恐ろしいのだが全体を通して読みやすく陰惨でもないのはアフリカの明るい描写とラッパー故のリズミックな話の流れ所以か。非常にいい作品だった。

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