天象の檻

葉月 十夏

2019年11月20日

早川書房

2,200円(税込)

小説・エッセイ

遙かな昔、大地の上で人が住む十二の地域は系と呼ばれ、神と人との間に生まれた神人を支配者として戴いていた。系から隔絶されたアタの山に住む少女シャサは、ある日集落が襲撃を受けたことで多くの仲間を失ってしまう。壊滅した集落に迷いこんだ少年ナギの協力を得て、シャサは姿を消した四人の仲間を探し、まだ見ぬ外の世界へと旅立つ。シャサたちが訪れた、神人メネが始める『銀鱗』、神人イナーが統べる『暁』などの系では、ある噂がまことしやかに囁かれていた。曰く、この雄大にして堅固な大地はまもなく海中に没するとー。時を同じくして、神人タニャを担ぐ『蛇』が勢力拡大を狙って大侵攻を開始。危機迫るなか、シャサは思いもよらぬ力を発現させ、世の理に干渉してしまう。その行いが、世界と神人の真実に迫るとも知らずに…。新鋭による壮大なSFファンタジー長篇。第七回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作。

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