トミーノッカーズ(上)

スティーヴン・キング / 吉野美恵子

1993年8月31日

文藝春秋

2,883円(税込)

小説・エッセイ

本書の主人公ジム・ガードナーが発見するのは、かつてのSF映画の定番、空飛ぶ円盤である。ジム・ガードナーは詩を書きながら大学で英文学を教えていたが、アルコール中毒に苦しみ、一方では反原発デモに加わって検挙されたりしているうちに、友人を失い職を追われ、いまでは詩の朗読で食いつなぐ、鬱屈した中年の社会的落伍者になりはてた。ほとほと自分に愛想が尽きて命を断とうとするのだが、そのとき、友人のボビが大変なことになっているという虫の知らせを感じる。昔の恋人でもあるボビを救いたい一心で自殺を思いとどまり、彼女の農場を訪ねてみたガードナーは、驚くべき変化をまのあたりにする。メイン州の田舎町ヘイヴンとその住民全体が、驚異的でもあり不気味でもある変化をきたしはじめていたのだ。しかも、その変化は、ボビの家の裏手にひろがる森のなか、地中深く埋もれた不可思議な円盤状物体の仕業と考えられた。この物体は生活の利便をもたらし、ひいては戦争抑止の効果をも発揮する夢のエネルギー源なのか、それとも…。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(2

starstarstarstar
star
4.05

読みたい

2

未読

1

読書中

0

既読

3

未指定

1

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください