月への梯子
樋口有介
2005年12月31日
文藝春秋
1,676円(税込)
小説・エッセイ
ボクさんは四十代独身のアパート大家。少しとろいけれど、ご近所や店子の皆に愛されて幸福に暮らしている。ある日、入居者の女が殺された。屋根の修理で梯子に上り、窓から死体を発見したボクさんは地面に落下。病院で目覚めると、アパートの住人全員が失踪していた。やがて彼は、自分を取り巻くものが善意だけではなかったことを知る。ひとは、何を以て幸福になるのか。「知る」ことの哀しみが胸に迫る書き下ろし長篇。渾身のミステリー。
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