
これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義
ウォルター・ルーウィン / 東江 一紀
2012年10月31日
文藝春秋
1,980円(税込)
科学・技術
マサチューセッツ工科大学は、学内の授業を、ユーチューブや、I-tunesU で無料公開を始めていたが、アメリカ国内ならず、イラクや中国の人々まで魅了して人気ナンバー1になっているのが、このウォルター・ルーウィン教授の物理学入門の授業。 例えば、エネルギー保存の法則を伝えるのに、教室に上からつるした鉄球を離し、反対側に設置されているガラスを粉々に打ち砕く(位置エネルギーが力に変わった)。さらにガラスを粉々に打ち砕いた鉄球を自分の顎からわずか2センチの位置で持ってこう言って離す。 「この鉄球の位置エネルギーは離しただけだから、これ以上増えることはない、したがってこの高さ以上にくることはない。だから、私の顔が粉々に砕けることはない」 教室にあがる悲鳴、が、鉄球は確かに教授の顔、2センチの距離まで振り子をかけあがるが、教授の顔は無事だ! 「ほら、これが物理学だ!!」 沸き上がる歓声。 虹はなぜ、あのような色の順番なのか? 空はなぜ青いのか? 寝て伸長を測ると、伸長が2センチも伸びるのはなぜ? ビッグバンはどんな音がしたのか? 雷のあと空気が爽やかなのはなぜ? 時間とは何だろう? 宇宙の果ての銀河が光速より早く遠ざかっている理由は? 教授は、本にこう書きます。「複雑な計算よりも私は、物理学の発見の美しさを教えたい」 NHKがシリーズで放映!
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長江貴士
書店員