
マインド・コントロール
岡田 尊司
2012年12月6日
文藝春秋
1,320円(税込)
人文・思想・社会
理性的な若者をカルトに引き込み、テロリストに変貌させるマインド・コントロール。 その技術は彼ら反社会的集団だけのものではない。心を操る技術は、国家的な規模で研究されてきた長い歴史を持つのだ。 パブロフが先鞭をつけ、CIAも追随した、行動を操る技術。人をある種の極限状態に置き、意のままに動かすこの技術は、反体制的な人物をコントロールするため、かつて東側諸国の国家機関が利用した。 一方、フロイトに代表される心理療法は、その後、天才催眠療法家ミルトン・エリクソンがその技術を大きく発展させた。心を気づかれないうちにある方向へと誘導する「イエス・セット」や「ダブルバインド」などの技法は、エリクソンが考案したものだ。 これらの技術の集大成は今、広告戦略や怪しげな人心誘導術として、盛んに“民間活用”されている。 著者は、医療少年院で実際にマインド・コントロールの事例を扱うこともある精神科医。本書では古今東西の事例を辿りながら、その正しい原理と解毒法、そして人の心を支配するタイプ、されやすいタイプなどについても分析を試みる。 人を操る技法は、悪用も善用も可能だ。まずはその存在を知ることが、あなたの心を守るワクチンとなるだろう。
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