私を通りすぎた政治家たち
佐々 淳行
2014年8月28日
文藝春秋
1,815円(税込)
人文・思想・社会
「佐々メモ」による初公開、政治家閻魔帳。語気鋭く改憲を迫ると明確な答えが返ってきた吉田茂、一警視として国会警備を担当したが、あの反安保デモにも屈しなかった岸信介、香港暴動の時、「自衛艦派遣すべし」の我が献策を受諾した佐藤栄作、『日本列島改造論』を我々官僚に書かせて法外な原稿料で操った田中角栄、『日本改造計画』の安保論は拙論の丸写しだった小沢一郎、東大時代からの半世紀以上の論敵だが憎めない不破哲三、防衛施設庁長官室で解任された私を労ってくれた上田耕一郎…ほか。
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(無題)
佐々淳行84歳での著書。本人も後書に書いている。 「「これが私の最後の著作となるかもしれないが、少なくとも本書で何度も強調したノーブレス・オブリージュの精神を持った政治家たちが、これからの日本を背負っていくことを、滅びゆく士族の末裔の一人として、「老兵」として強く期待したい。」と。 加藤紘一が防衛庁長官時代にとった信じられない行状は始めて知ったが酷いものだったようだ。 いつもながら後藤田正晴についての記述を読むと後藤田の慧眼、見識の高さに感心する。 石原慎太郎についての評価が非常に高いが、その裏付けとなる事実は知らないことが多かった。
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