
生涯投資家
村上 世彰
2017年6月21日
文藝春秋
1,870円(税込)
小説・エッセイ / ビジネス・経済・就職 / 人文・思想・社会
「お金儲けは悪いことですか?」 2006年6月、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で逮捕され、のちに執行猶予つき有罪判決を受けた村上ファンドの村上世彰氏。逮捕間際に言ったその言葉が注目された。以後、表舞台から姿を消したが近年株式取引の世界に復帰。その動向が注目されている。 本書は、その村上氏の最初にして最後の著書であり、半生記であり、投資理念の解説書でもある。灘高ー東大法ー通産省を歩んだエリートがなぜ投資の世界に飛び込み、いったい何を試みたのか。ニッポン放送、阪神鉄道、東京スタイルなどへの投資において、いったい何があったのか。その投資哲学、日本企業、日本の経営者たちへの見方はどうなのか。そして今後何をしようとしているのか。 村上ファンドを率いて日本に旋風を巻き起こした著者が、その実像と思いを自ら書き上げた話題作。 (目次) はじめにーーなぜ私は投資家になったか 第1章 何のための上場か 上場のメリットとデメリット/官僚として見た上場企業の姿/コーポレート・ガバナンスの研究/ファンドの立ち上げへーーオリックス宮内義彦社長との出会い/日本初の敵対的TOBを仕掛ける/シビアな海外の投資家たち 第2章 投資家と経営者とコーポレート・ガバナンス 私は経営者に向かなかった/私の投資術ーー基本は「期待値」、IRR、リスク査定/投資家と経営者との分離/優れた経営者とは/コーポレート・ガバナンスーー投資家が経営者を監督する仕組み/累積投票制度を導入せよーー東芝の大きな過ち 第3章 東京スタイルでプロキシーファイトに挑む 東京スタイルへの投資の始まり/十五分で終わった社長との面談/激怒した伊藤雅俊イトーヨーカドー会長/決戦の株主総会/なぜ株主代表訴訟を起こしたか/長い戦いの終わり 第4章 ニッポン放送とフジテレビ フジサンケイグループのいびつな構造/ニッポン放送株式についてくる「フジテレビ株式」/グループ各社の幹部たちの思惑/本格的にニッポン放送への投資に乗り出す/生かされなかった私たちの提案/私が見たライブドア対フジテレビ/逮捕 第5章 阪神鉄道大再編計画 西武鉄道改革の夢ーー堤義明氏との対話/そして阪神鉄道へ/会社の将来を考えない役員たち/阪神タイガース上場プランーー星野仙一氏発言の衝撃/またしても夢は潰えた 第6章 IT企業への投資ーーベンチャーの経営者たち ITバブルとその崩壊/光通信とクレイフィッシュ/USEN、サイバーエージェント、GMO/楽天ーー三木谷浩史氏の積極的なM&A/ライブドアーー既得権益に猛然と挑んだ堀江貴文氏 第7章 日本の問題点ーー投資家の視点から ガバナンスの変遷ーー官主導から金融機関、そして投資家へ/日本の株式市場が陥った悪循環/投資家と企業がWin-Winの関係になるには/海外企業の事例ーーAppleとマイクロソフト
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あしたかし
投資家と世間のギャップ
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