少年と犬
馳 星周
2020年5月15日
文藝春秋
1,760円(税込)
小説・エッセイ
家族のために犯罪に手を染めた男。拾った犬は男の守り神になったー男と犬。仲間割れを起こした窃盗団の男は、守り神の犬を連れて故国を目指すー泥棒と犬。壊れかけた夫婦は、その犬をそれぞれ別の名前で呼んでいたー夫婦と犬。体を売って男に貢ぐ女。どん底の人生で女に温もりを与えたのは犬だったー娼婦と犬。老猟師の死期を知っていたかのように、その犬はやってきたー老人と犬。震災のショックで心を閉ざした少年は、その犬を見て微笑んだー少年と犬。犬を愛する人に贈る感涙作。
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本編の主人公は東日本大震災で飼い主を失い、岩手県釜石から熊本まで5年の歳月をかけて旅した犬、多門である。多門が出会った人たちは、等しく孤独の匂い、死の匂いを漂わせていた。彼らは多聞と巡り合って、ひと時の癒しと幸福な時間に満たされるのであった。人の心を理解し、人に寄り添ってくれる。これが犬である。人と言う愚かな種のために、神様だか仏様だかが遣わしてくれた生き物なのだ 多聞によって癒された第一の男は、家族のために犯罪に手を染めた男である。これが第一話・男と犬。次いで、仲間割れを起こした窃盗団の男は、守り神の多聞を連れて故国を目指すのであった。第二話・泥棒と犬である。第三話・夫婦と犬は、もはや夫婦とは呼べないほどに崩壊した男と女の物語である。さらには、体を売って男に貢ぎ、絶望の末に男を殺してしまった娼婦と犬。老猟師を看取るかのような老人と犬。そして第六話が少年と犬。多聞が5年の歳月をかけてたどり着いた熊本には少年・光がいた。光は震災のショックで心を閉ざしたままであったが、多聞と再会して心の健康を取り戻しつつあった。ところが、東日本大震災の5年後に熊本に起こったのは何であったろうか。
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onochin
本当に直木賞?
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