税金常識のウソ

文春新書

神野 直彦

2013年1月21日

文藝春秋

880円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 新書

「納めるもの」というよりも、「とられるもの」という日本人の特異な税意識。消費税増税で一段と身近になりながら、複雑でわかりづらい税制度。税金の本質を理解し、未来を決断するための入門書。

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3.2 2018年01月27日

神野先生の新作。書名から税金に関する話を面白い可笑しく書いた内容を期待すると、アテが外れます。多分編集者か売らんかなの意気込みで付けた書名なのでしょう。神野先生のお人柄から言って、あり得ません。しからば本書はいかなる内容かと言えば、一言で言えば租税の入門書です。では、なぜ租税なのかと言えば、租税の真理を理解すると、私たちの生きている時代の全体像を認識できるからです。それができれば、これからの人間の歴史の進む道を決断できます。著者は本書で大変に味わい深い事を言っています。何かを学ぶと言う事は、心のプロセスの中で誰かに教えてもらう事ではないのだと。本書で租税を学ぶことによって、この国のあり方や世界の枠組みを読者一人ひとりが考えて決定して行くことを期待しているのだと思います。 本書で著者は、スウェーデンは「貧しい人でも租税を負担して下さい。そのかわりに租税さえ負担すれば、どうにか生活できる社会にしましょう」と言う国であり、アメリカは「国民は自己責任で生きていきましょう。政府は秩序維持にかかる最低限度の公共サービスしか提供しませんが、そのための租税はお金持ちが負担してください」と言う国だと言っています。 これに対して日本は、高所得者の租税負担を減らし、その一方で社会保障を削減しながら逆進性の高い消費税で痛みを低所得者に与えているということになります。 これでは踏んだり蹴ったりじゃありませんか。税を通じた助け合いの気持ちが国民に共有できるはずがないですよ。 また、96年度から99年度において年度平均2兆1382億円の所得減税が実施されました。 この減税は景気刺激を目的としたものですが、98年の小泉構造改革時代から「努力したものが報われる税制」ということで、高所得者を対象にした減税が実施されました。 著者はこれを元に戻して、高所得者は所得に応じた税を支払うべきだと主張しています。 さらに著者は本書で具体的アジェンダを提案しています。それは「三つの政府体系」です。働く現場で共同で拠出し、病気、失業あるいは高齢退職などのとき保障し合うのが“社会保障基金政府”。住んでいる地方で納税し、教育、育児、介護、治安などの行政サービスを受ける地方政府。そして地域の行政サービスが偏らないように、交付金で調整する中央政府。

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