東條英機 「独裁者」を演じた男

文春新書

一ノ瀬 俊也

2020年7月20日

文藝春秋

1,320円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

敗戦の責任を一身に背負わされた東條英機。しかし、その実像は、意外に知られていない。日本の航空事情を知り尽くし、メディアを使った国民動員を実践した宰相は、なぜ敗れ去ったのか。「総力戦指導者」としての東條を再検証する。 「東條は軍人、戦争指導者として1930年代以降、航空戦と総力戦を相当に重視し、それを国民に語りかけてもいた。東條の行動の背後には、彼なりの戦争指導者としての自己意識や使命感があったのである。「総力戦」指導者としての東條の実像を、その発言や行動に基づき明らかにすることが、本書の目的である。(「はじめに」より) 本書の内容 ・永田鉄山の側近にして、最も有望視された後継者 ・軍内部の派閥抗争で頭角を現す ・初代陸軍航空総監部としての活動 ・陸軍の「総力戦」思想を受け継ぐ ・陸軍大臣から首相へ。いかにして東條は「選ばれた」のか ・本気でアメリカと開戦する気はあったのか ・私服で配給に並び国民と対話する「庶民派」になった理由 ・首相、陸相、参謀総長、軍需相などの兼務を繰り返す必要があったのか ・海軍との激しい「物資」の奪い合い ・航空戦の重視と日本の生産力の実情 ・なぜ、戦時下の東條批判を許さなかったのか ・首相としてはじめて行った外遊 ・東京裁判という舞台で、一世一代の「演技」 批判にも礼賛にも偏ることなく、 史料と証言に基づいた東條英機の姿を描く。

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