坂の上の雲 八
文春文庫
司馬 遼太郎
1999年2月10日
文藝春秋
803円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
本日天気晴朗ナレドモ浪高シー明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。巻末に「あとがき集」他を収む。
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感想
ロシアの奢りや自滅、日本の計画性や忍耐、国家をかけて闘った情熱の差、政治力などが勝敗を分けた。 特に終盤、真之が敵国の命に対しても、哀れむシーンが印象的だった。 厳しい坂道を登り、雲を掴むようにして得た日本の勝利。ただ、真之らにとってはその頂上で見えた景色は、多くの犠牲を伴ったことで辛く哀しい色彩も帯びていたと思う。 命をかけて日本を支えてくれた方々に深く感謝しなければならないと思う一方、戦争の惨さを改めて感じた。今の日本人は国を守る対策と戦争をそもそも起こさない仕組みを引き続き維持することに力を捧げたい。
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