
青い壷 新装版
文春文庫
有吉 佐和子
2011年7月8日
文藝春秋
781円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
NHK「おはよう日本」(11・28) 「100分de名著」有吉佐和子スペシャル(12・23) で話題沸騰! 半世紀前に書かれた小説が、ついに累計60万部を超えました。 昭和も令和も変わらぬ人間模様、リアルな生活描写を 青い壺が絶妙に映し出す、絶対品質保証のエンタメ作。 シングルマザーの苦悩、すれ違う夫婦、 相続争いに悩む娘の言葉を聴いてドキリとする親… 人間の奥深く巣食うドロドロした心理を 小気味よく、鮮やかに描き出す絶品の13話の中には あなたの知っている人が必ずいます。 「誰かと語り合いたくなる」-- 壺にハマる人、ますます増えています! (内容) 第一話 青磁ひとすじに制作を続ける陶芸家の省造。ある日デパートの注文品とともに焼きあがったその壺は見る者を魅了した。 第二話 定年後、家でぼんやりする夫を持てあました妻は、世話になった副社長へのお礼にデパートで青い壺を買い、夫に持たせた。 第三話 副社長である夫の部下の女性と、甥っ子を見合いさせるため二人を自宅に呼んだ芳江は、今どきの人たちに呆然とする。 第四話 青い壺に美しく花を生けようと奮闘する芳江。孫を連れた娘の雅子が急に帰ってきて、婚家の醜い遺産争いを愚痴るのだが。 第五話 老いて目が見えなくなった母親を東京の狭いマンションに引き取った千代子。思いがけず心弾む生活だったが……。 第六話 夫婦ふたりで、戦後の焼け跡から始めたこぢんまりとしたバア。医師の石田は、「御礼」と書いた細長い荷物を置いて帰った。 第七話 息子の忘れ物としてバアのマダムが届けてくれた壺をみて、老婦人は、 戦時中に外務官僚だった亡き夫との思い出がよみがえり、饒舌に語りだす。 第八話 長女が嫁ぎ、長男はアメリカに留学。姑が他界したある日、夫にレストランに誘われ…… 第九話 女学校の卒業から半世紀、弓香は同級生たちと久しぶりに京都で集まる。戦争を経て子育ても終えた彼女たちは、家庭の状況も経済状態もそれぞれで。 第十話 母校だったミッションスクールの初等科に栄養士として就職した、弓香の孫娘の悠子。野菜を食べさせたいと工夫を凝らすが、ある日……。 第十一話 世話になったシスターが45年ぶりにスペインに帰郷するときいた悠子は、青磁の壺をプレゼントする。壺はついに、海をわたる! 第十二話 スペイン旅行中に急性肺炎になったという入院患者の男は、病室に飾った青い壺に触られそうになると、怒鳴るのだった。 第十三話 高名な美術評論家を訪ねた陶芸家の省造。スペインで見つけた「12世紀初頭」の掘り
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バッハ
🐶 ひとのたましいにすうっと入りこんで現実感を奪うふしぎなちから
📝この本 昨年末からベストセラーが続いている。 何故なのか不思議ではあったが気になって読んでみた。 有吉佐和子と聞くとすぐに『 #恍惚の人 』を思い浮かべるが この作家の作品は読んだことがない。 その点は向田邦子なんかと同じだ。もう手が出ない。 話題となった発端は 原田ひ香サンが帯にコメントを寄せたことだったらしい。 更にテレビで紹介されたことで話題に火がついたようだ。 昭和の作品であることから古めかしさは否めないが 確かな取材のもとに作られた上質な作品だ。 作家としての素養を感じさせる内容で 今読んでも感銘を呼ぶ。
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