
横道世之介
文春文庫
吉田 修一
2012年11月9日
文藝春秋
935円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。 愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる青春小説の金字塔
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【出会えたことが、嬉しくて、可笑しくて、そして寂しい】
【出会えたことが、嬉しくて、可笑しくて、そして寂しい】 時はバブルの時代。長崎から東京の大学にやってきた、横道世之介。 自分のことは自分でやる。口で言うのは簡単だが、東京で一人暮らしを始めるまで「自分のこと」というものがこんなにも多いとは、世之介は夢にも思っていなかった。「なんか違う」「な・に・が?」「なんか違う」「な・に・が?」そんな自問自答を繰り返す、東京という街。世之介には忙しいけれど楽しい毎日が待っていた。大学ではサンバサークルに所属し、お嬢様と恋愛し、友人の結婚に出産、カメラとの出会い・・・。 誰かが彼を思い出すとき、なんだか自然と顔が崩れてくすっと笑ってしまう。いろんなことに「YES」って言っているような人。そのせいでいっぱい失敗するんだけれども、それでも「NO」じゃなくて「YES」って言っているような人。それが世之介だ。 彼の撮る写真は、 赤子をガラス越しに見つめる韓国人留学生とおばさん 白人のカップルがキスしているところを不思議そうに見つめる日本人の三歳くらいの男の子 搭乗券を落としたおじさんの後ろを追いかける、搭乗券を拾った若者 ついてくるなと後ろを振り返る犬の後ろ姿 その犬を追いかけるおばあさん 桜の幹からとても細い枝が伸び、そこに咲いている一輪だけの気の早い桜 交番の前であくびをかみ殺している若い警官 なんだかクスっと笑ってしまう、そんな写真たち。彼の目に見えている世界はとてもあたたかくて優しい世界だったのだろう。だから彼を思い出すときは、笑顔の彼しか思い出せない。太陽のようにみんなの真ん中で笑ってる、そんな姿。誰の人生にも温かな光を灯す、そんな彼の物語です。
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(無題)
JR新大久保駅ホームから泥酔した乗客が転落、これを助けようと線路に降りた男性2名と転落した男性3人が電車に轢かれて死亡した事故があった。この事故で注目されたのは、助けようと線路に降りて死亡した韓国人留学生であった。もう一人の日本人カメラマンは、遺族の希望もあってか、マスコミに大きく取り上げられることはなかった。本編の主人公・横道世之介はこのカメラマンをモデルにしている。 美談の当事者を英雄視するのは、メディアの常套手段だ。他人の命を救おうと40歳で命を落としたカメラマンの素顔はどのようなものであったろうか。誰もが思い浮かべるのは、正義感の強い社会派カメラマンであろう。 著者は時間を20年前まで巻き戻して、横道世之介の素顔に迫る。18歳の春、世之介は東京の私立大学に通うために上京し、東久留米市に借りたアパートで初めての一人暮らしをはじめる。大学生活での初めての友人は入学式で隣に座った倉持一平であった。そして阿久津唯。二人とともにサンバ同好会に入会した。恋もした。片瀬千春という美しい女性。世之介の片思い。自動車教習所で知り合った与謝野祥子は、社長令嬢。あれよあれよと、思いもよらぬ仲になっていく。 ここのところ、ずっと女流作家の小説ばかりを読んできたので、男性目線に心が浮き立つ思いで読み終えた。
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(無題)
大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い…。誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。
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