息がとまるほど
文春文庫
唯川 恵
2009年9月4日
文藝春秋
605円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
同僚にプロポーズされたのを機に、不倫中の上司と別れる決意をした朋絵だったが、最後のデートを後輩に目撃され…。男と女の間に流れる、もはや愛とは呼べないくろぐろとした感情、女と女の間の、友情とは呼べない嫉妬や裏切り、優越感。女たちの心に沈む思いを濃密に描きだした、八つの傑作恋愛短篇。
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(無題)
女のリアルが詰まった作品、と銘打っているだけあって、頭の中の女たちはみんな目が死んでいた。ただ、リアルはそれとして、現実はここまでか?という疑いもぬぐい切れなかった 『無邪気な悪魔』 〈朋絵は結婚の約束をした男がいながらも絵に描いたように優秀な上司と不倫をしていた。悪魔は告げようとする「付き合っている人がいます」そこに待ったをかけたのは朋恵、上司、そして婚約者と口うるさい課長。4人が戸惑うなか、無邪気に笑う年下の腰掛けOL…〉 あとからタイトル見て「おお」と思った一作。悪魔、その一言がこんなにもイメージを引っ張るものなのかと驚かされている。 『ささやかな誤算』 〈ホステスの珠子はママに内緒で独立を考えていた。そこに飛び込んで来たのは冴えないサエキ。ひょんなきっかけから新人ホステスとしてやってきた彼女は甲斐甲斐しく働き、皆に受け入れられる。そして忽然と姿を眩ました彼女ーー男に逃げられた珠子も次の後釜にと考えていたママも呆然とする。「ホステスとしての心構え」を見事に遂行した彼女に、珠子はただ笑うしかなかった〉 8作品で面白かったものとハマらなかったものがある。当然といえばそうだが、これは分かりやすくて面白かった。なんというか、見るのが早い 『青ざめた夜』 〈早紀は盛井という夫がいながらも、既婚者とW不倫していた。盛井の鉢植え、友達の亜衣子、結婚指輪ーー。嘘と悪意と自尊心、全ては夜に溶けていく〉 夫を盛井と苗字呼びしてるあたり、確信犯っぽかった。細野と亜衣子が繋がってたのかこれ 『女友達』 〈浅子は歳の割に若い見た目を生かして男を探す。平凡ながら田舎で結婚し子供も生まれた佐智の憧憬もあって、結婚相談所に通う日々。「だって浅ちゃんは特別な人、神様に選ばれた女の子なんだもの」佐智の言葉は浅子の背中を押し続ける〉 佐智、佐智め… 一種の洗脳に似ている気がする。無垢(?)な期待は応えるほうが難しいものです 『残月』 〈諒子は欲しいものの多くを手にしてきた。それでも年下の男の子に恋心を持っていた。男の子はしかして年上を女と見ない。それを身をもって体感させられた諒子を、ただ残月だけが見ていた。〉 『雨に惑う』 『一夜まで』 『あね、いもうと』
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(無題)
唯川さんがより一層好きになりました〜♡ 女性なら誰でも感じる感情を見事に表現されています☺️
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