武士道シックスティーン

文春文庫

誉田 哲也

2010年2月10日

文藝春秋

814円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。敗北の悔しさを片時も忘れられない香織と、勝利にこだわらず「お気楽不動心」の早苗。相反する二人が、同じ高校に進学し、剣道部で再会を果たすが…。青春を剣道にかける女子二人の傑作エンターテインメント。

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誉田哲也「武士道シックスティーン」

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2019年12月24日

みんなのレビュー (2)

Readeeユーザー

武士道!

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4.4 2020年04月08日

女子高生の剣道部のお話。小さい頃から剣道場に通っていた主人公磯山と、日本舞踊から剣道に転向した早苗。正反対の二人。磯山からすると舞踊なんぞやってたなまっちょろい精神で武士道ができるか!といつも喧嘩腰。早苗はおっとりだが心の通った性格でゆっくりだが着実に剣道がうまくなっていく。 互いに良くも悪くも影響し合う二人の対決、決別、再会、そして再びの別れ。 二人が目指す武士道とは。 剣道は突き詰めればスポーツではないと思う。精神を鍛えるものだと思う。 スポーツは審判がいないところで行えばどこで止めてよいかわからず、結果過剰暴力になったり怪我をさせたりしてしまうこともあるかもしれない。 剣道は、どこまでいっても、路上であっても、防具がなくても、心に武士道があれば武道である。暴力に成り下がってもいけないし、暴力に屈してもいけない。武士道は、相手の戦闘能力を奪い、戦いを収める。そこが終着点。きちんと自身で止めることのできるのが武士道だ。 だからこそレオンくんには剣道を習わせたいし続けてほしいと思う。背中にピンと一本しっかりとした軸をもった人間になってほしいと思った作品でした。

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とも

(無題)

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2.9 2018年01月24日

姫川玲子シリーズから武士道シリーズへ。同じ誉田哲也のエンタメ小説でも、かなり印象が違って感じられる。警察小説ではどうしたって犯罪を通じて人間の暗部に触れざるを得ないから、シリアスにならざるを得ない。姫川玲子30歳、独身のキャラクターでは、普通は強面のおじさんデカには太刀打ちできそうにないが、警部補という身分を与えることで本庁の主任刑事と対等に渡り合う所に独特のコミカルさとペーソスが生まれ、それが姫川玲子シリーズの人気の素であろう。 それが本シリーズにも増幅されて引き継がれている。本シリーズを一言で言えば、剣道青春小説であるが、登場人物2人の剣道に対する取り組み方法の極端な違いから滑稽さを生み出している。 西荻早苗。日本舞踊から習得した足捌きと間の取り方で独特の境地を獲得しつつある。中学生最後の大会で香織と戦い、勝った経歴を持つ。しかし、高校に入学し、香織と同級生になってもそんなことは忘れている。お気楽不動心。もう一人が磯山香織。剣道エリートで武道オタクでもある。性格は超硬派。剣道における勝負勘などに長けているが、中学最後の大会で早苗に負ける。その敗れた悔しさを片時も忘れていない根の深い性格を持ってもいる。この正反対のキャラクターの2人が織り成す可笑しさと、反発しあった2人が影響しあってやがて高みに上って行く様子が描かれる。 姫川玲シリーズで著者は常に社会正義とは何か、犯罪者は捕らえられて懲役に服することによって罪を購えるかとの問いかけを行間で行っていたが、本シリーズでも、元々人殺しの手段であった剣術が精神性を伴う武道となった剣道とは、あるいは武士道とは何かを問いかけている。 2014年11月11日 10:12:15 の変更内容が競合しています: 武士道シックスティーン 姫川玲子シリーズから武士道シリーズへ。同じ誉田哲也のエンタメ小説でも、かなり印象が違って感じられる。警察小説ではどうしたって犯罪を通じて人間の暗部に触れざるを得ないから、シリアスにならざるを得ない。姫川玲子30歳、独身のキャラクターでは、普通は強面のおじさんデカには太刀打ちできそうにないが、警部補という身分を与えることで本庁の主任刑事と対等に渡り合う所に独特のコミカルさとペーソスが生まれ、それが姫川玲子シリーズの人気の素であろう。 それが本シリーズにも増幅されて引き継がれている。本シリーズを一言で言えば、剣道青春小説であるが、登場人物2人の剣道に対する取り組み方法の極端な違いから滑稽さを生み出している。 西荻早苗。日本舞踊から習得した足捌きと間の取り方で独特の境地を獲得しつつある。中学生最後の大会で香織と戦い、勝った経歴を持つ。しかし、高校に入学し、香織と同級生になってもそんなことは忘れている。お気楽不動心。もう一人が磯山香織。剣道エリートで武道オタクでもある。性格は超硬派。剣道における勝負勘などに長けているが、中学最後の大会で早苗に負ける。その敗れた悔しさを片時も忘れていない根の深い性格を持ってもいる。この正反対のキャラクターの2人が織り成す可笑しさと、反発しあった2人が影響しあってやがて高みに上って行く様子が描かれる。 姫川玲シリーズで著者は常に社会正義とは何か、犯罪者は捕らえられて懲役に服することによって罪を購えるかとの問いかけを行間で行っていたが、本シリーズでも、元々人殺しの手段であった剣術が精神性を伴う武道となった剣道とは、あるいは武士道とは何かを問いかけている。 2014年11月11日 10:12:15 の変更内容が競合しています: 武士道シックスティーン 姫川玲子シリーズから武士道シリーズへ。同じ誉田哲也のエンタメ小説でも、かなり印象が違って感じられる。警察小説ではどうしたって犯罪を通じて人間の暗部に触れざるを得ないから、シリアスにならざるを得ない。姫川玲子30歳、独身のキャラクターでは、普通は強面のおじさんデカには太刀打ちできそうにないが、警部補という身分を与えることで本庁の主任刑事と対等に渡り合う所に独特のコミカルさとペーソスが生まれ、それが姫川玲子シリーズの人気の素であろう。 それが本シリーズにも増幅されて引き継がれている。本シリーズを一言で言えば、剣道青春小説であるが、登場人物2人の剣道に対する取り組み方法の極端な違いから滑稽さを生み出している。 西荻早苗。日本舞踊から習得した足捌きと間の取り方で独特の境地を獲得しつつある。中学生最後の大会で香織と戦い、勝った経歴を持つ。しかし、高校に入学し、香織と同級生になってもそんなことは忘れている。お気楽不動心。もう一人が磯山香織。剣道エリートで武道オタクでもある。性格は超硬派。剣道における勝負勘などに長けているが、中学最後の大会で早苗に負ける。その敗れた悔しさを片時も忘れていない根の深い性格を持ってもいる。この正反対のキャラクターの2人が織り成す可笑しさと、反発しあった2人が影響しあってやがて高みに上って行く様子が描かれる。 姫川玲シリーズで著者は常に社会正義とは何か、犯罪者は捕らえられて懲役に服することによって罪を購えるかとの問いかけを行間で行っていたが、本シリーズでも、元々人殺しの手段であった剣術が精神性を伴う武道となった剣道とは、あるいは武士道とは何かを問いかけている。

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