高倉健 Ken Takakura 1956-2014

文春文庫

文藝春秋

2016年11月10日

文藝春秋

880円(税込)

小説・エッセイ / エンタメ・ゲーム / 文庫

2014年11月10日、83歳で亡くなられた高倉健さんの追悼本です。 養女である小田貴さんの特別手記は、病気が発覚してから亡くなるまでが臨場感あふれる筆致で描かれています。たとえば「薬や機械に頼ることなく、最後に自らの呼吸で旅立つまで、頭にあったのは”次の一本”」「苦しい呼吸の中、一生懸命言葉を発し続けてくれました。最後に聞きとれたのは、『慌てるな、慌てるな』でした」など、克明な闘病生活が綴られています。 亡くなる4日前に完成したという健さんの「最期の手記」は、本誌に戦後70周年企画で掲載されるや大反響を呼んだものです。病床で推敲を重ねて書いた原稿の最後には、「僕は、志があって俳優になった訳ではない。思いもよらない変化をかいくぐりながら、出逢った方々からの想いに応えようと、ひたすらもがき続けてきた。『往く道は精進にして、忍びて終わり、悔いなし』」と死を覚悟していたかのよう。 長嶋茂雄、降旗康男、奈良岡朋子、沢木耕太郎など健さんと交流のあった著名人のインタビューや原稿、映画関係者による全205作品鑑賞ガイド、健さんが自ら答えた一問一答や愛憎品なども掲載。健さんが二度命を落としそうになった映画「南極物語」撮影秘話は涙なしには読めません。ガンと闘った余命いくばくもない医師との心温まる交流など、高倉健さんのお人柄が偲ばれるエピソードを紹介してくれたサンテレビ報道部記者の藤岡勇貴さんは「高倉健さんと不思議なご縁をいただき、そしてこのたびの文庫化を通じてこのことを世の中に知らせていただけることに感謝を申し上げます」とのこと。 高倉健さんの生き方に、改めて感動し、ファンになること間違いないの内容です。

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