陰陽寮(おんみょうりょう)(5(晴明復活篇 下))
書下し超伝奇巨篇
Tokuma novels
富樫倫太郎
2001年1月31日
徳間書店
880円(税込)
小説・エッセイ / 新書
杏奈は湖の底に眠る鈴虫と蜻蛉の棺をたずねて、大和へて向かっていた。その杏奈を追って、藤原信郷は杏奈の従妹にあたる夏南海を連れて湖を目指す。夏南海が大和の旅に同行することになったのは、丹波の山中で刀伊軍に遭遇し生命の危険にさらされた夏南海の気を紛らせてやろうという母の安子からの頼みだった。しかし道中はきつく茨の山を越え、獣たち溢れる山中を通らなければならない。しかも道中奇妙なものを見かけた。蛇である。異様なのは、その蛇に頭がなかったことだ。そして、その頭を銜えたもう一匹の蛇。だが、その蛇も腹を引き裂かれて、死んでいた。そして獣たちの死をめぐる獣でない存在…。はたして晴明は復活するのか。
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