
竜の時間亡国
書下し長篇超伝承ミステリー
Tokuma novels
西風隆介
2003年6月30日
徳間書店
942円(税込)
小説・エッセイ / 新書
火鳥竜介にオヌマ記念病院のオヌマユキエとなのる女性から電話がかかってきた。どうやら、火鳥の研究が超知覚とか超感覚を対象にしたものだと、どこかで聞き及んできたらしい。電話で説明できないので、とせっぱつまってる様子だ。そこで、都下、八王子の尾沼記念病院を訪ねると、そこは灰色をした石造りのヨーロッパの古城そのものだった。なんでもトランシルヴァニアだかの古城を移築してテーマパークにしたてようとしたのが、バブルの崩壊で計画が頓挫して病院が買い取ったらしい。そして本題は病院で問題になっている患者の話だった。年齢は二十一歳、まだ入院して三カ月。その男性が自分は神であるといって人の死を予言しだしたのだ。
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