狐火

徳間文庫

西村望

1995年3月15日

徳間書店

619円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

淳子四十六歳。男と女の情炎を燃やしつづけた人生だった。養女となって婿養子をとったが夫は養母と関係し、飛び出て勤めた料亭では、主人にくどかれたのも束の間、夫人に半死半生でたたき出された。月日を重ね、料亭まで手にいれたが、世話してくれた男にも身をまかせた。その男が知人の男性も交え、スペイン旅行に行こうと誘ってきた。なぜ三人。淳子の肉体の奥に、妖しい炎が燃えさかった。鬼才の秀作。

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