狼の寓話

南方署強行犯係

徳間文庫

近藤史恵

2007年4月30日

徳間書店

628円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

大阪の南方署、刑事課に配属の會川圭司は最初の現場でどじを踏んでしまった。犯行現場のバスルームで鑑識がみつけた髪の毛を流してしまったのだ。そんなヘタレな刑事が新しく組んだ相棒が黒岩という女刑事。こちらもお荷物扱いのようだが…。

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とも

(無題)

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2.8 2018年02月09日

大島里子はキッパリと言い切りました。「DVの加害者が殴るのは、自分の妻や恋人、時に子供。彼らは自分より弱いものだけを殴るのです。DVの加害者も、また社会の被害者であると言う考え方をする人もいます。けれども、私はそう思わない。彼ら病人ではなく、犯罪者なのです」。本書のオビには「著者初の警察小説」と謳っていますが、警察小説というより社会派小説あるいは愛情小説と言ったほうが当たっているのではないでしょうか。確かに殺人事件が発生します。魅力的な刑事が登場して事件の解決に働きます。しかし、なぜ事件が発生したのか、動機が最後まで謎のままなのです。そこにあったのはDVでした。 社会問題としてDVを見て行った時、大島里子の断罪は一方的に過ぎるとの批判が出ることも致し方ないと思われます。そこで著者はDV加害者のサポートをする澤田を登場させ、なぜ殴るのか、殴らなくても問題を解決する方法がないのかをさぐります。また、加害男性には育った家庭環境に問題があることも指摘します。 さて、ミステリー乃至警察小説といえば必ず登場するのは、謎解きを担当する刑事ですね。本シリーズの會川圭司と黒岩花という女刑事も個性的で魅力に富んだ人物です。會川は期待の新人として交番勤務から刑事へと抜擢されました。初めての事件は殺人でした。會川が凄惨な殺人現場で遭遇したのは、読者の想像をはるかに超えていました。遺体と対面するやいなや、會川は失神してしまいました。さらには証拠品を失う大失態に捜査から外される始末です。ひょうきん者の會川が新たに組んだ相手が、黒岩という女性刑事。黒岩は美人ではあるが、それ以上に冷たい印象を与えます。取りつく島もない黒岩でしたが、彼女には刑事としてのプロ根性が根ずいていました。彼女が担当している事件は、一週間前の殺人事件。夫が殺され、疾走した妻が疑われています。

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