
馬英九再選
2012年台湾総統選挙の結果とその影響
情勢分析レポート 18
小笠原 欣幸 / 佐藤 幸人
2012年5月31日
アジア経済研究所
1,320円(税込)
人文・思想・社会
2012年1月14日、台湾において総統・副総統(大統領・副大統領)と立法委員(国会議員)の選挙がおこなわれた。即日開票の結果、総統・副総統選挙では、中国国民党の候補である現職の馬英九と行政院長(首相)の呉敦義のペアが、民主進歩党(以下、民進党)の候補、蔡英文と蘇嘉全のペアと、親民党の候補、宋楚瑜と林瑞雄のペアを破って当選した。得票数と得票率は馬・呉ペアが約689万票(51.6%)、蔡・蘇ペアが約609万票(45.6%)、宋・林ペアが約37万票(2.8%)であった。同時におこなわれた立法委員選挙では、中国国民党は議席を減らしながらも64人が当選し、過半数を維持することになった。一方、民進党は計40人が当選し、議席を伸ばしたものの、過半数には及ばなかった。このほか、親民党と台湾団結聯盟(以下、台聯)がそれぞれ3議席、諸派・無所属が3議席を獲得した。本書は総統選挙を中心に以上のような選挙の結果を振り返り、その原因を分析するとともに、この結果を踏まえて台湾および台湾を取り巻く東アジアの今後を展望する。 附図 2012年総統選挙 地域ブロック別の馬英九と蔡英文の得票数 序章 2012年台湾総統選挙ー本書の要約ー / 佐藤幸人 第1章 投票結果の分析 / 小笠原欣幸 1.概況 2.地域別の投票行動 3.支持構造ー都市部と農村部ー 4.屏東県と桃園県の事例 5.投票率低下の影響 第2章 選挙のプロセスと勝敗を決めた要因 / 小笠原欣幸 1.選挙戦の展開 2.馬英九の勝因 3.「92年コンセンサス」 4.中国要因 5.蔡英文の敗因 第3章 選挙の争点に浮上した経済問題 / 佐藤幸人 1.馬英九政権第一期の経済情勢とそれへの対応 2.馬英九政権による中国との経済関係の拡大 3.蔡英文の経済政策と選挙結果の解釈 4.第二期馬英九政権の課題と展望 第4章 中国国民党と馬英九の戦略 / 松本充豊 1.台湾の半大統領制と選挙 2.馬英九政権の4年間 3.陣営の団結と改革 4.二重の勝利に向けた選挙戦略 5.総括と今後の展望 第5章 民主進歩党と蔡英文の挑戦 / 松本充豊 1.蔡英文と民進党 2.民進党の巻き返し 3.総統候補の党内予備選挙 4.陣営の団結と派閥勢力 5.選挙戦略とその成果 6.総括と今後の展望 第6章 中国との関係改善と台湾の国際社会への参加 / 竹内孝之 1.国民党および馬政権の対中政策 2.台湾の国際社会への参加 3.中台関係をめぐる台湾国内の議論 4.まとめと展望 第7章 馬英九政権下の米台関係 / 松田康博 1.中台関係の緩和と安定化 2.アメリカの対中「戦略的再保証」の挫折と「基軸転換」 3.武器調達案の紆余曲折 4.停滞する主力戦闘機の更新 5.馬英九の再選とアメリカ産牛肉問題 終章 馬英九政権第二期の台湾政治と中台関係の展望 / 小笠原欣幸 1.馬政権第二期の内政 2.馬政権第二期の中台関係・外交 3.民進党の今後 4.台湾総統選挙のメッセージ
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