データサイエンスが拓く歴史学

歴史学研究会

2025年5月28日

大月書店

3,850円(税込)

人文・思想・社会

コンピュータを用いた量的分析が質的分析をどのように深化させるのか。データ分析から相関関係のみならず因果関係を導出することは可能か。また、地理・空間情報の解析を通して何が見えてくるのか。デジタル技術活用の実例から論じる。 総論 計算と解釈の間ーー歴史家のデジタル・キッチンへようこそ(小風尚樹) 第1部量と質の相互補完 概論(村井 源) 第1章テキストデータの構造化と文献研究ーー明清時代カトリック漢訳教理書の事例(王 雯路) 第2章原爆記念日の社説から見た被爆地広島の平和意識の変容(渡壁 晃) 第3章日英村落史的対比研究とデータ分析ーー過去・現在・近未来(高橋 基泰) コラム1テキスト分析の手順(竹内 綾乃) 第2部 相関から因果へ 概論(長野 壮一) 第4章データ分析に見る近代フランス地方幹部候補行政官の性質変化ーーピレネー=オリアンタル県参事会員を事例として(岡本 託) 第5章 戦後日本における農家の労働と出産の季節性ーー世帯単位データによる統計分析(五十嵐 英梨香) 第6章明治末期日本における大気汚染と乳児死亡ーー計量分析によるアプローチ(井上 達樹) コラム2定量的な分析に必要な基本概念とその限界(中川 奈津子) 第3部 地理・空間情報の解析 概論(後藤 真) 第7章古代吉備の開発と渡来民(今津 勝紀) 第8章明治7年の種痘規則布達に伴う足柄県東部における天然痘罹患率・死亡率急減の可能性ーー「江戸時代における人口分析システム(DANJURO)」 による分析結果(川口 洋) 第9章明治期地籍図の再評価とGISを用いた歴史的景観研究(福村 任生) 第10章衛星データの活用と中国古代史研究ーー秦漢時代の「牧」を事例として(村松 弘一) コラム3歴史GISの有用性(山中 美潮)

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