マーケティング視点のDX

江端浩人

2020年10月16日

日経BP

1,760円(税込)

ビジネス・経済・就職

DXが「デジタル化」で終わっていませんか? DXをIT部門に"丸投げ"していませんか? DXはマーケターの仕事です! 今こそマーケティング視点のDX(DX2.0)を進めよう 日本にもデジタルトランスフォーメーション(DX)の波が到来しました。2020年はその波が大波になり、新型コロナウイルスの感染拡大によって、あらゆる仕事やサービスが強制的にデジタル化されました。ではそれがDXかと聞かれれば、「DXの一歩目であり、本質はその先にある」というのが私の見解です。 コロナ禍がもたらしたアナログからデジタルの置き換えは、会社がどうにかして通常業務を維持していくために行ったものにすぎません。いわば、商品やサービスを供給する側のDXです。 しかし、顧客や消費者はどうでしょうか。供給側では、あちこちからDXという単語が聞こえてきますが、DXのメリットを享受するはずの市場からは「便利になった」「楽しくなった」といった声がほとんど聞こえてこないのが実態だと思うのです。 では、どうすれば市場が喜ぶDXを実現できるのでしょうか。重要なのは、市場の声を聞き、市場の課題を解決することです。そのためには、従来のように「ITの人」だけが技術面からDXにアプローチするのではなく、市場の消費者に近く、市場を最も理解しているマーケティング部門の人やマーケターが積極的にDXに関わる必要があります。 マーケティング視点を持ってDXを推進していくことを、本書では「DX2.0」と呼んでいます。マーケティング視点を持つことによってDXの価値はさらに高まります。コロナ禍で強制的にDX1.0が実現している今こそ、その勢いに乗りながら、DX2.0を推進し、実現する絶好のタイミングです。ぜひ市場を魅了し、ユーザーの心をつかむDXを実現してください。

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