紙鑑定士の事件ファイル模型の家の殺人
歌田年
2020年1月31日
宝島社
1,518円(税込)
小説・エッセイ
どんな紙でも見分けられる男・渡部が営む紙鑑定事務所。ある日そこに「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いした女性が、彼氏の浮気調査をしてほしいと訪ねてくる。手がかりはプラモデルの写真一枚だけ。ダメ元で調査を始めた渡部は、伝説のプラモデル造形家・土生井と出会い、意外な真相にたどり着く。さらに翌々日、行方不明の妹を捜す女性が、妹の部屋にあったジオラマを持って渡部を訪ねてくる。土生井とともに調査を始めた渡部は、それが恐ろしい大量殺人計画を示唆していることを知りー。第18回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
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あじこ
紙鑑定が得意な職業の人とプラモデルを作るのが得意な職業の人が、何故か人探しをすることになり、死体を見つける。 ライトな感じですぐ読み終わりました。 探偵のマネごとをしつつ、ハードボイルドアクション的な要素もあったり、恋もありのエンタメ小説。 でも、マニアックな紙とプラモの話をめっちゃ挟んでくるという…一体どの層向けなのか。 しかも、タイトルからは紙の話がメインかと思えば、そうでもなかったような。薀蓄は多すぎるくらいに盛り込んでるけど、人探しに関係ないような。 ゴミ屋敷に住んでる世捨て人のようなプロモデラーに、Lineやグーグル・マップの使い方を教えて、安楽椅子探偵っぽくなるのは、現代的でもありながら、現実的ですねぇ…。ちょっとの説明ですぐ使いこなせるんだから、能力高いんだろうな。 東日本大震災に言い伝えまで、入れ込んで来たあたりはやり過ぎかと思いますが、まぁ、最後は、急展開ながらまとまって決着がつきました。 このコンビの続きは無いと思いますが、割と好きな文章だったので、作者の次回作は読んでみたいです。
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