昭和文学研究 第90集

昭和文学会

2025年3月18日

笠間書院

4,620円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会

【特集論文】 特集 一九九〇年代と文学 物語、この厄介な存在 一九七〇年代から一九九〇年代の物語論………中沢忠之( 6 ) 九〇年代の文学ーー女性作家による「挑戦」--………種田和加子(19) 終わらない「昭和」、始まらない「平成」 -一九九〇年代における天皇(制)の“幻”と文学ー………茂木謙之介(34) 終末を生き延びるためのしるし 大江健三郎『宙返り』論………菊間晴子(50) 日本近代文学の余白にーー雑誌『批評空間』(一九九一〜二〇〇二)における水村美苗・多和田葉子・阿部和重………松田 樹(65) 異国の共同体で居場所を見つけるーー須賀敦子の越境性をめぐって………グアリーニ・レティツィア(82) 【自由論文】 もうひとつの回路ーー吉屋信子『花物語』と〈同情〉………神戸啓多(98) 石原純の歌論の行方ーー純粋詩と「民族詩」による伝統へのアンビヴァレンスーー………野間 颯(114) 谷崎潤一郎「痴人の愛」の映画化ーー占領期の〈倫理〉のもとで………佐藤未央子(129) 「その時」と「今」を接ぐ「事実」--大岡昇平「靴の話」を中心に………立尾真士(145)  戦中戦後派の殺人 坂口安吾『復員殺人事件』と高木彬光『樹のごときもの歩く』………西田正慶(161) 人民民主主義と観念小説ーー大西巨人におれる〈東ヨーロッパ〉………山口直孝(177) 海やまのあひだ、母の/を晦ます「路地」--中上健次「蝸牛」「蛇淫」………寧 宇(192) 無用の告白ーー古井由吉『神秘の人びと』論………竹永知弘(208) 【資料紹介】 『新夕刊』文藝記事目録(一九四六)─「世にも不思議な新聞社」の輪郭………斎藤理生(224) 【研究動向】 横溝正史………鈴木優作(236) 中里恒子………戸塚 学(240) 島尾敏雄………小嶋洋輔(244) アダプテーション………鈴木 彩(248) 【研究展望】  〈ポストヒューマン〉と文学研究………藤井貴志(252)  〈文学史〉を教え紡ぎなおすこと………渡邊史郎(255) 養分としての研究者ー国立国会図書館デジタルコレクションと文学研究ー………岡野裕行(259) 近現代の『源氏物語』受容(カテゴライズ別「初」翻訳5例)-英訳・現代語訳・鑑賞・歌舞伎・漫画ー………川勝麻里(262) 【書評】 杉浦 静 著『宮沢賢治 生成・転化する心象スケッチ』………栗原敦(265) 魏晨著『「満州」をめぐる児童文学と綴方活動』………森岡卓司(268) 笛木美佳著『遠藤周作 女性を描く』………長濱 拓磨(271) …

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