生命式

村田 沙耶香

2019年10月17日

河出書房新社

1,815円(税込)

小説・エッセイ

文学史上、最も危険な短編集。自身がセレクトした、脳そのものを揺さぶる12篇。

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書店員レビュー(1)
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政宗九

書店員

(無題)

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5.0
0
2020年01月02日

みんなのレビュー (4)

Readeeユーザー

(無題)

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2.5 2023年01月19日

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Readeeユーザー

クレイジー沙耶香を掌編で存分に

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4.3 2022年06月25日

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年08月15日

圧倒的にずれている。が、一歩踏み外せばこの価値観が「当たり前」になってしまうのではないかと、背筋が寒くなる。短編集なのだがどれも狂気に満ちていて、真剣に「怖い」と感じた。 特に表題作の「生命式」は衝撃。2ページ目でもう鳥肌がたった。そのへんのホラーよりよっぽど怖いと思う。 ーーーーー以下引用ーーーーーーーーー  会議室でご飯を食べていると、ふいに後輩の女の子が箸を止めて顔を上げた。 「そういえば、総務にいた中尾さん、亡くなったみたいですね」 「えっ、ほんと?」  会議室に集まっていた5人ほどの同じ部署の女の子たちが、一斉に後輩を見た。 「脳梗塞だったみたいですよ」  私は中尾さんの人のよさそうな笑顔を思い浮かべた。ロマンスグレーの上品な男性で、よく私たちに取引先からもらったお菓子を分けてくれた。物腰の柔らかい、礼儀正しい人だった。定年で退職してからまだ数年しかたっていない。 「まだ若いのにね」 「ほんとよね。それって、いつだったの?」 「一昨日で亡くなったみたいです。今朝、会社に電話あったみたいですよ。今夜、式をやるからなるべく皆に来てほしいって、故人もそれを願ってたからって」 「そっかあ。じゃあ、今日はお昼、控えめにしとこう。デザートはやめとこっかな」  私と同期の女性が、プリンを開けないままコンビニの袋に戻した。一つ上の先輩が、肉じゃがを口に運びながら言う。 「中尾さん、美味しいかなあ」 「ちょっと固そうじゃない?細いし、筋肉質だし」 「私、前に中尾さんくらいの体型の男の人食べたことあるけど、けっこう美味しかったよ。少し筋張ってるけど、舌触りはまろやかっていうか」 「そっかあ。男の人のほうが、いい出汁が出るっていうしね」  プリンの入った袋を片付けていた同期の子が振り向いた。 「池谷さんも行くでしょ?生命式」 (略) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー コンビニ人間でも思ったけど、人間のずれを、何気ない文章で描くのがほんとうに上手いなあ。とてもおもしろかった。

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あかいきば

村田ワールド全開!

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4.5 2020年08月28日

常識や倫理観は時と共に変わり、同調圧力の方向、多数決の方向に優先されるものである。そのかりそめの世界で個人の見識や嗜好がさざめきのように重なりぶつかり合う。映像にすれば耐えられないグロテスクな表現も、全開の村田ワールドでは、さらさらと風に運ばれる砂のように無味乾燥にすら(いや、むしろ体感したいと)感じられるのが怖ろしい。本来なら壁本となるであろうが、なぜかストン!と腑に落ちる読後感。読後表紙の絵をゆっくり眺めて下さい。あなたの世界を揺さぶり、ひっくり返す本です。

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