小犬を連れた男
シムノン本格小説選
ジョルジュ・シムノン / 長島良三
2012年8月31日
河出書房新社
2,200円(税込)
小説・エッセイ
刑期を終え出所して以来自殺願望に取り憑かれているフェリックス・アラールは、小犬のビブを唯一の友としてパリの質素なアパートに暮らしている。彼は自らの込み入ったそれまでの人生を、丹念に記述しはじめる。華やかな若い時代、複雑な女性関係、突然の謎めいた転落…。その過程で新たな疑惑と苦悩が心に兆してくる。夜の散歩、小犬のビブの愛らしさ、主人公の孤独と狂気。そして悲劇が訪れる。犬好きだったシムノンが唯一犬を登場させた名作。
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