蹴りたい背中
河出文庫
綿矢 りさ
2010年8月3日
河出書房新社
572円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
“この、もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい”長谷川初実は、陸上部の高校1年生。ある日、オリチャンというモデルの熱狂的ファンであるにな川から、彼の部屋に招待されるが…クラスの余り者同士の奇妙な関係を描き、文学史上の事件となった127万部のベストセラー。史上最年少19歳での芥川賞受賞作。
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唯一無二の表現力
最初の一行からくらう。 鮮やかで唯一無二の彼女の文章表現は、読み進めるごとに唸らされるし、真似でもしようものなら二番煎じと嬉しくない烙印を押されるだろうことは目に見える。それほどまでに独特だ。 では「この小説のテーマは?」となると少々の疑問符が残る。 いや、思春期のストレス、もやもやとしたもの、それが愛であれ性であれ、社会に対する怒りであれ…そういった「一過性の」「大人になったら忘れる」「忘れなければ大人になれない」類のものがテーマなのだろうな、とは思うのだけれど。 読み終えた後に何某かの「為になった」「考えさせられた」などを求めてはいけないのだろうか、それは贅沢というものだろうか。ただ読み捨てるには惜しいこの文才が、もっと深く鋭利に心に切り込んでくるテーマを、期待してはいけないだろうか。
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唯一無二の表現力
最初の一行からくらう。 鮮やかで唯一無二の彼女の文章表現は、読み進めるごとに唸らされるし、真似でもしようものなら二番煎じと嬉しくない烙印を押されるだろうことは目に見える。それほどまでに独特だ。 では「この小説のテーマは?」となると少々の疑問符が残る。 いや、思春期のストレス、もやもやとしたもの、それが愛であれ性であれ、社会に対する怒りであれ…そういった「一過性の」「大人になったら忘れる」「忘れなければ大人になれない」類のものがテーマなのだろうな、とは思うのだけれど。 読み終えた後に何某かの「為になった」「考えさせられた」などを求めてはいけないのだろうか、それは贅沢というものだろうか。ただ読み捨てるには惜しいこの文才が、もっと深く鋭利に心に切り込んでくるテーマを、期待してはいけないだろうか。
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かいかい
思春期心性
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