Newton別冊 酒と人類

2025年2月26日

ニュートンプレス

1,980円(税込)

科学・技術

現在,世界中でさまざまな種類のお酒が飲まれています。おいしい食事のお供としてだけでなく,お祝い事や神事で飲まれたり,お酒は私たちの生活や文化に欠かせない存在となっています。  一方,お酒は純粋にサイエンスとしても興味深い対象です。たとえば,酒をつくる際のアルコール発酵は,人類最古のバイオテクノロジーといえるでしょう。また,酒に強い人や弱い人,まったく飲めない人がいるのはなぜなのでしょうか? そもそもヒトはなぜ酒を飲むようになったのでしょうか? 興味は尽きません。  本書はそれらの謎に,多角的な視点でせまっています。まず第1章では,主に考古学的な視点で酒の起源と,現在世界各地で飲まれている多種多様な酒のルーツをたどります。第2章では,ヒトはなぜアルコールを代謝できるように進化したのかといった謎に,人類学や遺伝学でせまります。第3章では,アルコール発酵とは何か,醸造酒と蒸留酒のちがいなど,酒づくりのサイエンスをあつかいます。第4章では,お酒と体質の謎を解き明かします。お酒に強い弱いの体質は遺伝的に決まっていて,五つのタイプにわけることができます。  本書は,アルコール依存症やアルコールがもたらすさまざまな病気といった,お酒がもつ負の側面についても取り上げています。  飲酒はもちろん20歳を過ぎてからですが,本書があつかっている酒と人類の科学は,中学生でも十分に楽しめる内容になっています。本書を読んで,人類が育んできた酒の奥深さを知っていただければ幸いです。

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