
表面科学の基礎
現代表面科学シリーズ 2
日本表面科学会 / 板倉 明子
2013年6月25日
共立出版
3,850円(税込)
科学・技術
表面科学は物理学,化学,材料学,結晶学,真空工学など,広範囲の知識の上にはじめて成り立つ応用学問であると同時に,半導体産業の微細加工から太陽電池,人工心臓や人工関節の開発,それらに必須である計測・分析装置にとって必要な基礎学問であるともいえる。そこで本書では次のような構成で表面科学の基礎を解説している。 表面の定義とそこで起こる現象を入口に,結晶学の基礎,表面ゆえの緩和・再構成やダングリングボンド,吸着物による表面終端まで幅広く取り上げ,半導体表面や金属表面などの実例を示す。次に,電子分光による表面電子状態の解析を中心に,実際の評価法やそれに用いられるクラスター計算について,また表面のダイナミクスにおける最近の超高速現象の研究結果の物理的意味を取り上げる。さらに表面の分析法としてX線,イオン,電子,アトムプローブとプローブ別に解説し,最後に今や表面科学になくてはならない理論計算を取り上げる。 第1章 表面の定義と現実の表面について 1.1 表面と界面 1.2 理想表面と現実表面 1.3 表面熱力学 1.4 吸着等温式 1.5 ぬれ 1.6 表面拡散 1.7 表面の機械的性質 1.8 腐食 1.9 真空 第2章 表面の構造 2.1 結晶構造の分類 2.2 表面の原子配列の特徴 2.3 表面の2次元空間格子 2.4 回折法と逆格子 2.5 様々な表面構造とその起源 2.6 現実の表面構造と顕微観測 第3章 表面の電子状態 3.1 電子状態と電子構造 3.2 電子状態密度 3.3 オージェ電子 3.4 原子の全エネルギーと1電子軌道エネルギー 3.5 数値計算 3.6 クラスター計算とバンド計算 3.7 ケミカルシフト 3.8 フェルミ準位とフェルミ分布 3.9 仕事関数 第4章 超高速ダイナミクス 4.1 はじめに 4.2 電子系のダイナミクス 4.3 吸着原子・分子のダイナミクス 4.4 フォノンおよびキャリアダイナミクス 4.5 おわりに 第5章 表面の分析法 1 X線(紫外線)による表面分析法 5.1 X線光電子分光法(XPS) 5.2 紫外光電子分光法(UPS) 5.3 X線吸収分光法(XAS) 2 電子線による表面分析法 5.4 オージェ電子分光法(AES) 5.5 逆光電子分光法(IPES) 5.6 電子エネルギー損失分光法(EELS) 3 イオンによる表面分析法 5.7 2次イオン質量分析法(SIMS) 5.8 イオン散乱分析法(高速,低速,中速) 4 その他の表面分析法 5.9 低速電子回折(LEED)および反射高速電子回折(RHEED) 5.10 走査型プローブ顕微鏡(SPM) 第6章 表面の計算科学 6.1 ハートリーフォック近似 6.2 密度汎関数理論 6.3 具体的な計算手法 6.4 計算の精度 6.5 表面・界面の第一原理計算 6.6 まとめと今後の展望
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