熱力学

エントロピーを理解するために

フロー式 物理演習シリーズ 8

須藤 彰三 / 岡 真 / 佐々木 一夫

2013年9月27日

共立出版

2,200円(税込)

科学・技術

本書は,大学で初めて熱力学を学ぶ学生のための演習書である。自習書としても講義の参考書としても適している。読者は,初等的な力学の知識と,高校や大学1年で学ぶ微積分の素養をもっていると想定している。各章冒頭の《内容のまとめ》を読み,例題と発展問題を解くことによって,熱力学の基礎が身につくだろう。論理的な流れを重視した構成になっているので,はじめから順番に問題を解いていくのが効果的だ。  標準的な熱力学の教科書において,熱機関に関する「カルノーの定理」から「クラウジウスの不等式」を経て「エントロピー」を導入するまでの一連の議論は,初学者にはつまずきやすい箇所である。本書では,この部分に新しいアプローチを取り入れて,エントロピーがより理解しやすくなるように工夫している。また,エントロピーを扱う具体的な問題を多く用意しているので,エントロピーに慣れ親しむことができるだろう。さらに,熱力学をさまざまな問題に応用する際に必要な,偏導関数の書き換えの手順をフローチャートとしてまとめてあるので,式変形の森で迷子になる心配もない。熱力学の基礎が理解できて,応用力も身につく得難い書である。 まえがき 1 状態方程式 例題1【物質量】 例題2【状態方程式】 2 偏微分と全微分 例題3【等温圧縮率・体膨張率・圧力係数】 例題4【微分公式】 3 熱 例題5【熱と熱容量】 4 第一法則33 例題6【第一法則を支持する思考実験】 例題7【体積変化による仕事】 例題8【仕事と熱】 5 第一法則の応用 例題9【エネルギーとエンタルピー】 例題10【準静的過程における熱】 例題11【準静的過程】 6 理想気体 例題12【マイヤーの関係】 例題13【ポアソンの法則】 7 第二法則 例題14【理想気体のカルノー機関】 例題15【トムソンの原理】 例題16【カルノーの第一定理】 8 エントロピー 例題17【エントロピー】 例題18【単純理想気体のエントロピー】 9 熱力学の恒等式 例題19【ヘルムホルツの自由エネルギー】 例題20【偏導関数の書き換え】 例題21【ジュール・トムソン過程】 10 エントロピー増大の法則 例題22【エントロピー増大則】 例題23【最大仕事の定理】 11 平衡条件 例題24【エントロピー最大の原理】 例題25【平衡条件】 例題26【柊質な平衡状態の安定性】 12 化学ポテンシャル 例題27【ギブス・デュエムの関係式】 13 相平衡 例題28【相平衡の条件】 例題29【クラペイロン・クラウジウスの式】 例題30【マクスウェルの等面積則】 A 付録 B 発展問題略解

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